18.3.2 生体肝移植と合併症2 悪性リンパ腫
今年(平成26年)の1月9日頃から、顎(あご)の下にしこりが出来ました。
病院に行って検査して頂いた結果、「悪性リンパ腫」(血液の癌)と診断されました。
「悪性リンパ腫」のタイプは、「非ホジキンリンパ腫」の「びまん性大細胞型Bリンパ腫(DLBCL)」でした。
治療法は、R−CHOP療法です。(抗がん剤治療の実施)
原因は、免疫抑制剤の長期服用による副作用らしいです。私達「肝移植者友の会」の会員にも同一の事例がありました。
私の様に副作用で苦しんだのは、インターフェロン治療の影響もあるみたいです。
通院も可能の場合もありますので、悪性リンパ腫が発症したとしても、心配しないで治療を受けて下さい。私の様な場合でも治りましたので。
3月10日に入院し、3月17日より本格的な治療が開始されました。
経過は、下表のとおりです。
年月日 | 検査および治療内容 |
2014年1月9日 | 左頸部耳下に腫瘍確認 |
2014年1月10日 | CT検査および抗生剤服用(腫瘍部に効果なし) |
2014年1月21日 | CT検査(腫瘍の大きさ等の確認) 頸部生検(頸部生検口蓋扁桃部生検(病変なし) 悪性リンパ腫疑いPET検査予約 |
2014年1月28日 | PET検査 |
2014年2月10日 | PET検査結果(左頸部耳下腺近傍および左鎖骨上に病変を認める 他では認められない)、頸部リンパ節生検(手術) |
2014年2月17日 | 非ホジキンリンパ腫 びまん性大細胞B細胞リンパ腫と診断、R−CHOP療法にて治療予定 骨髄穿刺、骨髄生検および胃カメラ予約、生検後の抜糸 |
2014年2月18日 | 胃カメラ検査 検査結果:腫瘍なし |
2014年3月3日 | 骨髄穿刺・骨髄生検結果 骨髄に悪性リンパ腫なし |
2014年3月10日 | 入院 心電図、レントゲン、CT(頸下〜骨盤) |
2014年3月11日 | 心エコー B+M+D、B型肝炎ウィルス再熱防止剤バラクルード錠0.5mg追加、血糖コントロール変更 |
2014年3月12日 | 大腸スコープ TCF、皮膚生検(腹部)、2回目の骨髄穿刺・骨髄生検 |
2014年3月13日 | 治療についてのインフォームドコンセント 病期U期,、治療期間4〜6ヶ月(治療効果により変動あり) |
2014年3月17日 | 治療開始 リキシマブ(商品名:リツキサン)投与(初期に悪寒、発熱あり 投入スピード調整後異常なし) |
2014年3月18日 | CHOP(エンドキサン、ドキソルビシン、オンコビン、プレドニン)療法開始 |
2014年3月18日〜22日 | プレドニンのみ継続服用 |
2014年3月17日〜4月6日 | 1コース終了(1コース21日間 残り5コース) |
2014年4月7日〜4月27日 | 2コース終了(残り4コース 頑張れ) |
2014年4月28日〜5月17日 | 3コース終了(5月14日転院 折り返し地点にきた〜) |
2014年5月18日〜5月25日 | 1週間の休養を頂く |
2014年5月26日〜6月14日 | 4コース終了 |
2014年6月15日〜6月29日 | 2週間の休養を頂く 6月19日PET検査の結果 寛解状態と確認 |
2014年6月30日〜7月20日 | 5コース終了 寛解状態を受け安全性を考慮し、抗がん剤の減量治療開始 2日間休養 |
2014年7月23日〜8月12日 | 6コース終了 |
2014年8月15日 | 退院! |
2014年10月8日 | PET検査の結果 全身のFDG分布に明らかな異常集積なし。病変の残存は認められない。寛解状態と確認 |
腫瘍の変化状況
2014/02/12 2014/02/21 2014/03/07 2014/03/17治療開始日朝 2014/03/19治療3日目朝
腫瘍はわずか。 徐々に拡大して 顎の半分近くまでに拡大 顎から耳下および首筋裏まで拡大 写真では見難いですが顎下から
生検の後がみえ ます。 し硬いです。 し非常に硬くなりました。 耳下、首筋にかけ、かなり膨らみ
ます。 3月10日時点での腫瘍の が減少し大分柔らかくなりました。
大きさ10cmです。
2014/03/20 治療4目目昼 2014/04/05 2014/04/13
横から見ても腫瘍はかなり小さくなってきました。 1コース終了時です。 抗がん剤治療により
正面から見ても少し膨らんでいる程度です。 顎のラインが見えてきました。 玉手箱を開けた後
おい!腫瘍じゃなくて二重顎?もっと痩せな〜 腫瘍は分からないようなりました。1回の洗髪で殆ど抜けて老人に。
入院時から4kg減量いたしました。
2014/06/09 10kg減量しました。
PET検査画像
左頸部耳下腺近傍および左鎖骨上の2箇所に悪性リンパ腫が発生。 悪性リンパ腫が寛解状態となりました。
寛解とは:「症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態です。このまま治る可能性もあります。場合によっては再発するかもしれません」。
血液検査値推移
WBC:白血球 Neutrophil数:好中球数 RBC:赤血球 Hb:ヘモグロビン LDH:乳酸脱水素酵素 ALP:アルカリホスファターゼ
各種検査項目は「検査項目と検査内容」を参照願います。
3月10日入院 3月17日1コース治療開始 4月7日2コース治療開始
4月28日 3コース治療開始 5月26日 4コース治療開始
8月15日退院いたしました。
6月4日 血小板輸血 6月6日 白血球減少(0.1)のため、感染防止を考慮し大部屋から個室へ 6月7日 血小板、赤血球輸血
各正常値 血小板:130〜400、赤血球(RBC):4.10〜5.20、白血球(WBC):4.0〜9.0 8月1日3回目の血小板輸血
6月6日 検査データ
Netrophil数(好中球数)は、白血球の一種です。(WBC×W−NE%)
好中球は炎症性サイトカインや細菌・真菌類の成分に対し遊走性を示し、炎症部に集合し、細菌・真菌等の異物の貪食・殺菌・分解を行い生体を防御する。
ウィキペディアより。
悪性リンパ腫経過観察