18.生体肝移植費用
生体肝移植に要した費用(平成15年度分)を掲載いたしますが、患者の状態(術後の合併症)等により、費用は大きく変動しますので、あくまでも参考として下さい。
また、平成16年より、私のような肝硬変悪化による手術の場合は、10割負担(患者全額負担)から3割負担に変更となっています(平成22年4月からは自立支援医療に肝臓の機能障害が加わりましたのでご注意下さい 詳しくは医師等に相談してください。)ので、*1、*3〜*5の部分は、×0.3で計算して下さい(3割負担にならない部分もありますのでご注意を)。なお、下表の無断使用は、お断りいたします。
生体肝移植関連費用出納帳(H15年) | ||||||
年月日 | 対象者 | 摘 要 | 支 払 | 受 入 | 記 事 | |
受入・支払先 | 内 訳 | |||||
H15.2.10 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 319,270 | 肝性脳症治療費等 2割負担(共済組合に加入) |
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H15.2.12 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 10,050 | 〃 2割負担 |
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H15.2.26 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 11,240 | 〃 2割負担 |
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H15.3.5 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 70,800 | H14.11月分 | |
H15.3.5 | レシピエント | 健康保険組合 | 高額療養の給付 | 67,513 | 〃 | |
H15.3.5 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 1,575 | 肝性脳症治療費等 2割負担 |
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H15.3.12 | ドナー | K病院 | 入院診療費 | 72,300 | 肝移植ドナー事前検査費用 (妻) 3割負担 |
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H15.3.12 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 8,630 | 肝性脳症治療費等 2割負担 |
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H15.4.15 | ドナー | K病院 | 入院診療費 | 58,460 | 肝移植ドナー事前検査費用 (妻)3割負担 | |
H15.4.17 | ドナー | K病院 | 外来診療費 | 6,790 | 肝移植ドナー事前検査費用 (妻)3割負担 | |
H15.4.23 | ドナー候補 | K病院 | 外来診療費 | 46,693 | 肝移植ドナー検査費用 (長男)10割負担 | |
H15.4.23 | ドナー候補 | K病院 | 外来診療費 | 52,468 | 肝移植ドナー検査費用 (長女)10割負担 | |
H15.5.23 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 5,165,023 | 入院診察費用 10割負担 (H16.4.1〜4.30分) *1 |
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H15.6.2 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 66,365 | 入院診察費用 2割負担 (H16.3.17〜3.26分) 手術前 *2 |
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H15.6.4 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 16,400 | H15.2月分 | |
H15.6.5 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 1,125,596 | 入院診察費用 10割負担 (H16.5.1〜5.31分) *3 |
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H15.6.5 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 289,205 | 〃 (H16.6.1〜6.5分) *4 |
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H15.6.16 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 5,998,451 | 生体肝移植手術費用等 10割負担 (H16.3.27〜3.31分) 手術後 *5 |
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H15.6.16 | ドナー | K病院 | 入院診療費 | 140 | 〃 (H16.3.24〜3.31分) |
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H15.6.16 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 17,825 | 肝移植後治療費等 退院後3割負担 | |
H15.6.18 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 4,480 | 〃 | |
H15.6.30 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 16,770 | 〃 | |
H15.7.14 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 39,820 | 〃 | |
H15.7.14 | ドナー | K病院 | 外来診療費 | 2,380 | 〃 | |
H15.7.16 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 9,110 | 〃 | |
H15.8.4 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 41,335 | 〃 | |
H15.8.20 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 9,420 | 〃 | |
H15.8.25 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 54,620 | 〃 | |
H15.9.3 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 200 | 〃 | |
H15.9.17 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 9,960 | 〃 | |
H15.9.22 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 52,740 | 〃 | |
H15.10.1 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 200 | 〃 | |
H15.10.1 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 87,600 | H15.3月分+H15.6月分(手術前及び退院後の療養費払戻金) | |
H15.10.20 | レシピエント | K病院 | 入院診療費 | 44,855 | 肝生検検査入院 3割負担 | |
H15.10.20 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 2,700 | 肝移植後治療費等 3割負担 | |
H15.10.20 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 24,700 | H15.7月分 | |
H15.10.22 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 7,290 | 肝移植後治療費等 3割負担 | |
H15.10.22 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 12,340 | 〃 | |
H15.11.5 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 200 | 〃 | |
H15.11.17 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 4,100 | 〃 | |
H15.11.18 | レシピエント | T薬局 | 薬剤費 | 28,370 | 〃 | |
H15.11.19 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 5,970 | 〃 | |
H15.11.20 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 57,900 | H15.8月分 | |
H15.11.20 | レシピエント | 健康保険組合 | 高額療養の給付 | 18,255 | 〃 | |
H15.12.15 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 4,100 | 肝移植後治療費等 | |
H15.12.16 | レシピエント | T薬局 | 薬剤費 | 28,340 | 〃 | |
H15.12.17 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 10,995 | 〃 | |
H15.12.17 | レシピエント | K病院 | 外来診療費 | 90 | 〃 | |
H15.12.19 | レシピエント | 健康保険組合 | 療養費払戻金 | 25,200 | H15.9月分 | |
H15.12.19 | レシピエント | 健康保険組合 | 高額療養の給付 | 10,302 | 〃 | |
平成15年医療費 | 13,640,466 | 378,670 | ||||
平成15年医療費支出計 | 13,261,796 | 支払計−受入計 | ||||
注1:手術後より退院までの診療費は10割(全額)本人負担でした。(入院日から手術前日までは2割負担、退院後は3割負担でした。4月1日より3割負担に変更のため) | ||||||
注2:平成16年より、*6に該当する場合は生体肝移植費用は、3割負担に変更となっています。また、平成22年4月からは自立支援医療に肝臓の機能障害が加わりましたのでご注意下さい 詳しくは医師等に相談してください。*6 | ||||||
注3:患者の状態により診療費は、大きく変動しますので、あくまでも参考として下さい。 |
生体肝移植手術費用(入院〜退院までの費用)
投薬料 | 注射料 | 処置料 | 手術・ 輸血・ 麻酔料 |
検査料 | 画像診断料 | 入院料 | 食事療養費 | 文書料 | 容器料 | その他 | 計 | |
*1 | 286,826 | 2,912,805 | 74,792 | 241,364 | 212,037 | 113,106 | 1,162,760 | 73,868 | 87,465 | 5,165,023 | ||
*2 | 428 | 282 | 0 | 0 | 7,680 | 8,866 | 38,680 | 7,800 | 1,575 | 1,050 | 66,365 | |
*3 | 279,362 | 69,741 | 27,132 | 0 | 56,700 | 132,038 | 417,291 | 71,442 | 71,890 | 1,125,596 | ||
*4 | 113,872 | 1,208 | 0 | 0 | 16,065 | 54,600 | 67,305 | 13,230 | 5,250 | 105 | 17,570 | 289,205 |
*5 | 6,225 | 1,548,677 | 189,945 | 3,674,717 | 105,284 | 40,887 | 393,687 | 2,279 | 36,750 | 5,998,451 | ||
合計 | 686,713 | 4,532,713 | 291,869 | 3,916,081 | 397,766 | 349,497 | 2,079,723 | 168,619 | 6,825 | 105 | 214,725 | 12,644,640 |
生体肝移植手術に際し、多くの方々より、ご支援を頂きました。改めて感謝いたします。
参考 平成16年生体肝移植関連費用 平成17年生体肝移植関連費用
平成18年生体肝移植関連費用 平成19年生体肝移植関連費用
平成20年生体肝移植関連費用 平成21年生体肝移植関連費用
平成22年生体肝移植関連費用 平成23年生体肝移植関連費用 0円
平成22年4月1日以降、身体障害者1級認定により実質上の医療費負担額は0円となったため(自立支援医療受給者(更生医療)及び医療費受給者の適用により)以後、掲載は省略させて頂きます。
*6 6.4項余命でも述べた様に、平成16年1月1日より次の疾患に対する生体肝移植に、健康保険が適用されています。また高額医療も適用されています。
先天性胆道閉鎖症
進行性肝内胆汁うっ滞症(原発性胆汁性肝硬変/原発性硬化性胆管炎を含む)
アラジール症候群
バッドキアリ症候群
先天性代謝性肝疾患(家族性アミロイドポリニューロパチーを含む)
多発性嚢胞肝
カロリ病
肝硬変(非代償期)
劇症肝炎(ウイルス性、自己免疫性、薬剤性、原因不明を含む)
肝細胞癌(肝硬変に合併する場合で、遠隔転移と血管侵襲を認めず、径5cm以下1個または径3cm以下3個以内)
★日本のHCC(肝細胞癌)に対するLDLT(生体肝移植)の保険適用が改定されました。(2007.06.19)
【HCC 初出例】
術前1ヶ月前のCTやMRIの画像診断で、ミラノ基準を満たしていれば保険適用あり。
【HCC 前治療例や再発例】
3ヶ月前までの治療暦については問わない。最終治療から3ヶ月以上経過し、なおかつCTやMRIの画像診断で、ミラノ基準を満たしていれば保険適用あり。
改定前の保険適用:切除標本の病理結果でミラノ基準を満たす。前治療を原則認めない。
★肝臓機能障害の身体障害者認定に伴う自立支援医療の支給について
平成22年4月から自立支援医療に肝臓の機能障害が加わりました。
自立支援医療を受給するまでの基本的な流れは厚生労働省 障害者福祉を参照願います。
必要書類、申請方法が詳しく書かれています。
坑免疫療法を必要とする肝臓移植者に対して、平成22年4月から身体障害の認定対象となりました。
詳しくはWAM.NET(ワムネットは、福祉保健医療関連の情報を総合的に提供するサイトです)の行政資料の身体障害認定等に係る担当者会議資料(平成21年9月17日開催) を資料1-9を参照願います。
抜粋 肝臓移植を行った者:抗免疫療法を要しなくなるまでは、障害の除去(軽減)状態が固定したわけではないので、抗免疫療法を必要とする期間中は、当該療法を実施しないと仮定して、1級に該当するものとする。
★自立支援医療における経過的特例の平成24年4月以降の取扱いについて
障害者自立支援法(平成17年法律第123号)に基づく自立支援医療の経過的特例については、障害者自立支援法施行令(平成18年政令第10号)附則第12条及び第13条において、平成24年3月31日までとされているところですが、平成24年4月1日以降も本経過的特例が延長となります。なお、経過的特例延長措置については、平成24年2月3日に改正障害者自立支援法施行令が公布され、平成27年3月31日まで延長されることとなりました。(説明例:東京都)
追記:平成27年4月1日以降の取扱いについて 当該経過的特例延長措置については、平成27年3月27日(金)に改正障害者総合支援法施行令が公布され、平成30年3月31日まで延長されることとなりました。
この特例法は、肝機能障害の場合「重度かつ継続」(肝臓移植後の坑免疫療法に限る)で自己負担上限額が20,000円の方が該当します。「自立支援医療自給者証(更生医療)」に有効期間が延長されているか、ご確認願います。
延長がなされていない場合や病院への周知漏れの場合は、3割負担となる恐れがありますので、ご注意願います。
★障害のある方の福祉について
身体障害者手帳を受ける場合や利用方法について金沢市の例を載せましたので18.4章「障害者福祉制度・身体障害者手帳等」を参照願います。
★障害者福祉制度・身体障害者手帳・自立支援医療受給者証・医療費受給証
障害者福祉制度一覧抜粋(金沢市)及び糸田の身体障害者手帳、自立支援医療受給者証(更生医療)、医療費受給者証を載せましたので参照願います。
★肝臓機能障害の身体障害者認定に伴う障害者控除
坑免疫療法を必要とする肝臓移植者は、身体障害者1級となっていますので、確定申告時に障害者控除をお忘れなく。
●障害者控除の概要
自分や、配偶者その他の親族(配偶者控除や扶養控除を受ける方のみ)が、障害者や特別障害者である場合に受けられる控除です。
納税者自身又は控除対象配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
控除できる金額は、障害者一人について27万円です(特別障害者に該当する場合は40万円)。(注:坑免疫療法を必要とする肝臓移植者で身体障害者1級の方は、特別障害者に該当します)