カトウセイサクショカンパニー
  
 
株式会社カトウセイサクショカンパニー(加藤製作所)は、世界でも珍しいセルロイドの筆記具メーカーでした。
  1961年ごろ「スペースマン」という自社ブランドで輸出していました。また、エジプトのアレキサンドリアに現地工場を所有していたこともあります。
  更に、ビスコンティ社の「マンハッタン」「ポンテベッキオ」「ラグタイム」「レオナルド・ダ・ヴィンチ」はここで作られたものです。

  唯一の職人でもある加藤清氏は、2010年1月23日亡くなられました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
  故加藤さんは、私にとっては、気さくな浪速のお爺ちゃんと言うイメージがあります。


  写真1
  
   
故加藤清氏と私   2008年11月2日撮影   故加藤清氏と奥様       作業場にて

  
私が所有している筆記具は、写真3の右側3本以外は全て加藤さんが製作した物です。
  特にセルロイド万年筆が好きですね。 セルロイドペンの説明書

  写真2

   左から1本目、4本目及び6本目はビスコンティのペン先付き。左4本はラグタイム柄で時代によりクリップの長さが違います。
   7本目は数年間乾燥させ彫刻を施した柿の木万年筆 ”松鶴 ”。
   8本目は象牙、右側から2本目及び3本目はオランダ水牛角製です。右端は写真8参照願います。

   写真3

 
   左側9本はカトウセイサクショカンパニー製の万年筆。右側から4本目5本目は中東時代の物(スペースマン)です。
   右側3本はパイロット社製。般若心経の万年筆・ボールペン及びパイロット創立65周年記念万年筆です。

  写真4

 
    レインボーの万年筆・ボールペン・シャープペン、カレイドスコープの太軸サイズの万年筆・ボールペン×2・シャープペン
    ペリカンの万年筆・ボールペン・シャープペン、ブルーマーブルの万年筆・ボールペン

   写真4の右端2本は同形のブルーマーブルの万年筆とボールペンすが、キャップの天ビスが異なります。(特注品)

    

  写真5
 
   
  写真6
 
  右端はペン先付きですが、クリップなしの未完成品
  左から6本目はビスコンティ社納入見本で試作品ナンバー付き 採用されたモデルの原型です。 写真7は拡大したもの
  
  写真7

 
 
  写真8 カトウセイサクショカンパニー製の筆記具の種類
 
   
左側2本は軸が大きいサイズの14金ペン先とスチール/ゴールドプレートペン先付きの万年筆
   中サイズのインク窓なしと窓付きの万年筆、小サイズの万年筆
   大、中、小サイズのボールペン、シャープペン、右端が鉛筆補助軸
   販売時は○○シリーズとして販売されています。(例:2500シリーズ太軸、2000シリーズ等)

  
写真9

 
 
   
この万年筆(写真2の左から6本目)は故加藤氏所有の物を譲ってもらいました。(継ぎ目のないセルロイド削り出しです)
   上段の写真左側(尾栓部分)の黒い物は、故加藤氏に特別に作ってもらったものです。
   ペン先は、セーラー・ペンクリニックの時、ペンドクターに調整して頂きました。

 写真10

 
 写真2左から5本目で上記同様継ぎ目のないセルロイド削り出しです。14Kペン先に交換。

 写真11

  
  カレイドスコープ中軸2本(インク吸入方式が異なります)、オーロラ万年筆、中央は写真7の市販品ボールペン、残ったオランダ水牛角とセルロイドを組み合わせた万年筆、余った象牙で作ってもらった鉛筆補助軸、右端は傷ありで市販に出せない象牙の万年筆を無理やりゲット。

 写真12
 写真11の左から3番目のオーロラ万年筆を拡大した物です。

 

 
写真13
    写真2右側から4本目及び写真4右側から5本目の証明書です。
  

  写真14
    加藤さんが所有していた漆の万年筆を、遺品として奥様から頂きました。
  

  写真15

 
 故加藤さんが展示用として使用していたパネルおよびスタンプを頂きました。


   

 写真16

  
  
  
 材料のセルロイドです。

    

写真17
 
  スペースマンのペンスタンド(展示品を譲って頂きました)

  写真18                                   写真19

   
    中東時代の看板                         スペースマンのポスター

  写真20

  
 
  上の写真は、圧縮のため見難いですが、表紙及び4ページです。スペースマンのカタログ(16ページ3.91MB)

  写真21

  
  スペースマンの万年筆及びボールペン。(一部重複表示となっています。)

  写真22

  
   各種ケース 左側は12本用ケース、右側中段及び下段はスペースマン時代のケースです。

 写真23


  コンウェイ・スチュアートからのボールペン(Acrylic Resin Ball point pens)の注文書です。(数量、単価等はマスクしてあります)
  実物は写真24参照願います。(写真5の右端)

 写真24

  

  故加藤清さんについて取り上げた書籍の一部を紹介いたします。
   1.「万年筆の達人」 著者:古山浩一 竅iエイ)出版社 この一冊で加藤氏の全てが分かると思います。
   2.「[日本産]万年筆型録」  株式会社六耀社 カトウセイサクショカンパニーの殆どの商品が写真付で紹介されています。
   3.「ラピタ 2003年4月号」 小学館 社名の由来などが書かれています。
   4.「LEONレオン 2002年2月号」 主婦と生活社 ビスコンティも手がけた職人加藤氏のことが書かれています。
   5.「パル・ライフ 24号 2004・冬」 大成建設 加藤氏への取材記事が書かれています。
   6.「101本の万年筆」 監修者:すなみまさみち 著者:中島茂信 Pen Books no.025にビスコンティと加藤氏との係わりについて書かれています。
   7.「趣味の文具箱9」 竅iエイ)出版社 セルロイド万年筆の魅力と加藤清さんについて書かれています。
   8.「趣味の文具箱16」 竅iエイ)出版社 「加藤清さんと10本のペン」について書かれています。
   9.「B−ing SPECIAL 2007年1月」 RECRUIT 加藤清さんのこだわり等について書かれています。
  10.「頑張る日本の文房具」 株式会社ロコモーションパブリック 若い頃の加藤清さんの写真や中東時代の事が書かれています。
  11.「Lmagazine 2009年1月号」 京阪神エルマガジン社 蒼井優さんが持つカレーイドスコープが表紙・目次を飾っています。本文は22,23頁に。
   .「Lmagazine 2009年1月号」より

  

   
インターネット(万年筆評価の部屋加藤セイサクショカンパニーのキャップ式ボールペンル・ボナーの一日 カトウセイサクショカンパニースティログラフィカのブログ)等でも紹介されています。 

  ビスコンティ社カタログより マンハッタン、ポンテベッキオ

  
  
  ワイズ社がプロジュースし、カトウセイサクショが製造した本象牙およびオランダ水牛角製万年筆のカタログ
 
  
  参考URL https://euro-box.com/?pid=171694974


  ニュース

   東京の国立歴史民俗博物館で平成28年3月8日〜5月8日まで「万年筆の生活誌 −筆記の近代ー」と題した万年筆の企画展示会が行われました。
    https://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/old/160308/index.html
  また https://youtu.be/ecNpWovXumg  1分24秒あたりでカトウセイサクショカンパニーが出てきます

  お遊び

    市販の物には遠くおよびませんが、故加藤さんから頂いた万年筆部品で作ったアクリル製のスケルトン万年筆


  

  万年筆ケースの製作

   アクリル3段ケースを利用して万年筆ケースを自作して見ました。(約3,000円)
   下の写真の右側のケースです。画用紙を15mm幅で蛇腹状に折り曲げると丁度良い高さになりました。横幅、奥行はケースに併せてください。

  


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